半田めんの特徴が、麺線の太さ。一般的なそうめんは直径が1.3ミリ未満ですが、半田めんは約1.4~1.6ミリあります。その太さの理由は、その昔、吉野川の船頭が冬の仕事の少ない時季に、奈良の三輪から技術を持ち込み、自分たちで食べるためにつくったものが原形になったといわれています。自家用なので手間をかけず、本来のそうめんの細さにまで延ばす必要がなかったのです。そして、国の定める基準ではひやむぎに分類されてしまう太さですが、三百年余続く伝統製法と技術の継承により、つるぎ町(旧半田町)で作られたもののみが半田そうめんと認められています。半田の風土を象徴する半田めん。船頭が食べていたあの頃のまま、太い麺のそうめんが今もこの地に守られ、受け継がれています。
小野製麺の定番といえば「手延 半田めん」。
手延めんならではの、弾むような歯ごたえとつるりとした喉ごしをお楽しみください。
手延べ製法は、生地をひたすら一定方向に延ばして細い紐状にしていきます。この延ばしと熟成を繰り返し、延ばすと同時に撚りをかけながら麺状にすることで、麺棒で伸ばしてつくる手打ちにはない、手延べ独特のコシの強さが生まれます。そして、刃物を使わないので断面が丸くなり、のど越しも良くなります。コシの強さとツルツルの滑らかな食感が楽しめるのは、手延べ麺ならではのおいしさです。
撚りとは、手延べの特徴でもある“ねじる”こと。熟成させた生地をねじりながらひも状に延ばして熟成。これを繰り返すことによって、麺がらせん状になり、弾力が生まれ、伸びにくく、コシの強いめんに仕上がります。
「半田めん」はブレンド小麦粉、「特選」は胚乳の特定部分を挽いた小麦粉、「国内産」は香り高い北海道産小麦粉、「極み」は厳選した雑味の少ない最高級小麦粉をそれぞれ使用しています。